老人ホーム選び ~ 老人保健施設② ~
老人保健施設に入所する為の事前知識
~ 夏季・冬季コース ~
前回までの説明
①老人保健施設は在宅と病院の中間的な位置づけの施設
②医師・看護師・リハビリ職員が常駐している。もちろん介護は24時間対応
③早ければ3ヶ月~1年くらいで退所になる事が多い
④高い薬を飲んでいると嫌煙されやすくなる
老人保健施設のメリットはまだあります。
それは費用が安いことです。
すべての老人保健施設が安いわけではありませんが、安い施設が多いです。
老人保健施設の利用料金は、収入や資産によって利用料金が変動する仕組みになっています。
また、個室か1室に何人の入所者がいるかで料金変わることもあります。
利用料金に幅はあるもののサービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームと比べると、平均月額2割~4割程度安い老人保健施設が多いです。
(私が住んでいる地域では込み込みの月額10万円をきる老人保健施設がほとんどです。また、入所一時金が必要な老人保健施設もありません)
何故かというと、他の施設に比べて収入になる介護報酬が高いからです。介護保険料から徴収した保険料でほとんど部分を施設運営していますので料金を安くできます。
また、運営は社会福祉法人は行っている事が多く、税制面でも優遇されています。
いざサービスを受ける側になると、安くて質の高いサービスを受けれるほどメリットが高いことはないです。
ただし、老人保健施設はずっとい続けることはできない施設です。
言い換えれば、常に入所者が出入りしているので、タイミングさえ合えばベッドが空いている時期に遭遇しやすい施設でもあります。
入退所が多いことについて入所者側の視点で説明致しました。
では、老人保健施設にとって入退所が多いというのはメリットが大きい事なのでしょうか。
介護報酬を最大化し、できる限り一人の入所者様と関わっていく方法を探していくのが経営・運営というものです。
ここからは、老人保健施設が介護報酬を最大化し、利用者様の関わりを深く持つために行なっている方法をご紹介致します。
数多くの老人保健施設が行なっている方法です。こういった情報も老人保健施設を知り、入所しやすくなったり、入所を検討する内容が潜んでいます。
①夏季・冬季の受入利用コース
オーソドックスに行われている方法が、暑い時期と寒い時期に限定して入所を促進するスタイルです。
暑くなる季節、自宅にいると脱水症状や熱中症などの危険が起こす高齢者様がいらっしゃます。反対の季節、寒い季節は身体が動きにくくなります。
暑さが命取りになるケースも多々あります。同様に寒さも同様に寿命を縮める大きな要因になります。
夏コースの設定
初夏の足音が聞こえる6月頃から入所が始まり、残暑がやわらぐ10月頃の期間に退所という流れのコースです。
冬コースの設定
冬の寒さが押し寄せる11月頃から入所をはじめ、少し過ごしやすくなる3月頃の退所を目指すコースを勧めます。
2コースを軸にしおよそ3~4ヶ月間暑さ・寒さをしのげる施設で過ごして自宅に帰ってもらい、次の暑さ・寒さの季節になるとまた入所を繰り返します。
実際に自宅で独居の方や、日中1人になってしまう高齢者様には重宝されるコースです。
家族にとっても一番厳しい季節を安全に、安く過ごせるので安心を提供できます。
老人保健施設にとってもおおむね3ヶ月で退所という流れで入退社の流れが安定すると経営的に楽になります。その上、普段は自宅で過ごせているい利用者様ですので、自立度が高い方が多く施設全体の介護量を抑えたいのであればもってこいです。