年賀状

 こんにちはゼイアースです。

 今日は年賀状について書きます。私が幼い頃は、父が年賀状作りに凝っていた関係もあり、一生懸命年賀状を作っていました。父が手紙サイズの木の板を買ってきて、彫刻刀で版画を彫って年賀ハガキにしておりました。幼い私を彫刻刀で手を切りながら、大怪我することなく、父や兄弟たちと年賀状作りをしていたことが今でも良い思い出として残っています。

 年の瀬が近づくと母と祖母がおせちの仕込みを始めます。家長の祖父も参加して家族総出でお餅をつきます。ドスンッ!ペタンッ!ドスンッ!ペタンッ!と息を合わせてタイミングよくもち米をついていきます。子どもたちが駆け寄り、杵を持たしてもらってお餅つきをさせてもらいますが、思うようにつけません。ペチャ、ペチャ、と撫でるようなお餅つきに、家族みんなが笑い合います。1月1日お正月、友達から年賀はがきが届いていないかドキドキワクワク。11月から準備してきたお正月がようやく到来です。嬉しくて、嬉しくて、父や母、祖父や祖母、兄弟たちの笑顔が嬉しくて私も知らずと笑顔になります。今思い返すと、年賀状作りにかかるころ、既にお正月が始まっていました。

 年賀状文化は年々縮小傾向ですが、それに変わる文化が各ご家庭に生まれてほしいと願います。素晴らしいアナログ文化でした。恥ずかしながら、今の私の家庭ではすでに廃れてしまった光景です。こころの中では、幼き日、お正月を祝おうとしている家族の笑顔が根付いています。今の私を形作ってくれている大切な思い出です。私のこどもにも、家族からもらったお正月を分け合いたいと思います。