老人ホーム選び ~ 特別養護老人ホーム② ~

特別養護老人ホーム

 

看取りを行う施設が多い

高介護度の方を受け入れる施設ですので、看取り対応を行う施設が多いです。

要介護度が上がれば病気や怪我などの原因で、体やこころが以前のようにいかなくなっているということも多くなります。

人によって寿命は異なるものの、要介護度が上がっていくことは、人が老化し最後の時を迎える生き物である以上仕方のない事です。

特別養護老人ホームは要介護3~5の方が集まっています。介護保険制度で一番高い介護度は要介護5の方です。要介護5から順次、要介護4→3→2→1→要支援2→要支援1→自立と介護量や介護にかかる時間にり大まかな介護度の順位がつけられています。

要介護3~5までの方は、介護認定上最上位に介護の時間が要すると判断できるとともに、最後の時が近づいてきているといえます。

そのような方々が入所の窓口に立つ特別養護老人ホームは、最後の時を迎えることが他の施設より多くなるのは当たり前のことです。

最後の時が近づくとどのような経路を辿るのかというと、大まかに3パターンを紹介致します。


代表的な3パターン

ⅰ. 病院に搬送され病院で看取られる

ⅱ. 老衰ではなく、何らかの原因で突然お亡くなりになる

ⅲ. 施設で老衰として看取られる

 

ⅰ.病院搬送

スタンダードな対応のひとつです。老衰として診断されるほとんどが、何らかの疾患により最後の時を迎えます。衰弱した状態は入院対象といえるでしょう。

 

ⅱ.突然お亡くなりになる

ある日ベッドを訪れると、こと切れているパターンです。事件性がないか警察が介入し、司法解剖が行われます。できれば避けたいパターンです。

 

※ⅰ・ⅱについて【特別養護老人ホームでは看取りを行うことが多い】を説明する文章として大まかに書いております。①・②の場合の詳細についてはこの章では割愛いたします。

 

ⅲ.施設で看取り

最後の時が近づいている入所者様が多いですので、自分の施設で看取ろうとする動きが起こることが多いです。例として次のような意見があがります。

・職員たちが目の前にいる人たちを介護していく中で、今の延長線上で生活すると、どこかで最後の時を迎える。

・今行っている介護も安らかなその時に向かっている。

・最後の時を目の前にして、住み慣れた場所で最後の時を迎えさせてあげたい。いろいろなところにたらいまわされるのは可哀そうだ。

尊い生命の最後の時に立ち会うことが、介護者としてもっとも尊いケアのひとつ。看取りにチャレンジしていこう。

・高介護度の人を受け入れる施設であれば、当然、そのような役割も求められるはず。社会的に求められることを行いたい。

・人の最後にふれるケアを行うことによってより質の高い経験を積みたい。

 

人の最後とは尊いものだという理想をもっている方が多いです。そう信じたいし、人生は尊いと自分自身も思いたいからでしょうか。

その尊い命の最後に立ちあう事ができやすい状況にあるのが特別養護老人ホームです。入所者様も最後の時が近づいてきている人が多いですので、家族のニーズとしても看取りを行ってくれれば助かると思う方が多いでしょう。

 

特別養護老人ホームに入所希望され、看取りまで考えている方は、下記の方法で確認しましょう。

特別養護老人ホームが看取り対応を行うかどうかは、施設の運営方針によりますので見学時に確認します。

電話問い合わせでも良いですが、話している相手のポジションも重要になります。せめて管理者や運営の人を電話口に呼び出しましょう。

また、介護サービス情報公表システムで施設を検索し、サービスから【看取り加算】を取得していたらほぼ間違いなく施設で看取りを行っています。

ただし、看取り加算をとっていないのに看取りを行っている施設もありますので、看取りを行っている施設かどうか気になるのであれば見学時に聞いてみるのが確実だと思います。