老人ホーム選び ~通院~

 今回は医師に病状を診て貰うことに対する費用について書いていきます。

 老人ホームに入る方は、年齢を積み重ね何らかの病気を持っていらっしゃる方が多いです。

今現在病気を持っていらっしゃらない方でも、健康管理を行う上や長期的な施設生活の中で緊急時の対応をとって頂くために主治医をつける場合があります。

医師にかかるとき、様々な方法がありますが代表的なものとして通院と往診に大別されます。

通院は、医師がいる医院に患者の方から足を運んで診療してもらうことです。

往診は、少し細かく分類すると訪問診療と往診に分かれています。

訪問診療は、定期的に患者のところに医師が足を運び健康状態を診る事です。

往診は、定期的かつ随時患者様のところに医師が足を運び健康状態を診る事です。

往診と訪問診療は、医師側の体制によって分かれます。福祉施設の近くの医院がどの種類の対応をとっているかで変わってきます。

福祉施設は、あらかじめ医師と大まかにどのような体制で医療を提供するか話し合っている場合が多いですので、見学時にどの医院がついているか医療体制について聞くとよいでしょう。

施設によっては、入居者にとってもっとも安全なのは普段往診で診て貰う。検査や入院対応想定される場合などは通院するというダブル対応してもらえる医療体制と契約している施設です。

また、施設が契約している科にも注目しましょう。

ひとつの医院だけではなく、内科・皮膚科・耳鼻科・整形外科・泌尿器科・精神科などバラエティーに富んだ診療科と往診・本門診療契約を行っている施設の方がより安全性は高まるといえます。

往診でできる限り予防的に体調悪化をキャッチし、通院につなげ早期対応を提供できる体制構築をしている施設を選びたいものです。

 本日は、通院における費用について書いていくことを冒頭で述べさせていただきました。

往診・訪問診療で体調悪化を早めにキャッチ、通院につなげるという流れの中で、通院について予定外の出費が重なることがしばしばあります。ここを確認しましょう。

通院は、医院までの移動手段が必要です。大事にならば救急車を使い費用発生はないのですが、予防的な意味合いで通院する場合、移動手段を講じなければなりません。

この移動手段の内容は、概ね3つあります。

 

ひとつ目は家族が対応する。この場合、移動における出費はほとんどありませんが、家族のスケジュールと医院のスケジュール、本人の病状で否かが変わってきます。

家族が対応できるのであれば、移動費用的にはあまりかかりません。

 

ふたつ目は福祉タクシーを利用する。福祉タクシーは勿論有料です。料金自体は、福祉タクシーによって異なりますが、目安として医院内の対応もしてもらうと1時間当たり送迎費込みで5,000円~20,000円程度はかかります。

この費用は、1回で収まらないかもしれません。病状次第ですよね。込み合った病院ですと、診療や検査の待ち時間だけで1~2時間待たされるということはザラです。

検査があると、検査結果待ち時間が発生します。会計に回った時も待ち時間が発生します。

ご存知の方も多いと思いますが、通院するということは往々にして時間がかかります。

 

みっつ目は、施設職員が対応するです。

施設職員が通院対応する施設としない施設があります。もちろん、緊急時の対応は施設職員がまずもって行うべきです。

緊急時の施設職員対応を渋る施設は絶対に選ぶべきではないです。命の危険がある時に、迅速に医療につなぐことができない可能性があり非常に危険です。

ここでいう通院対応とは、緊急迄行かないまでも病院に通院・送迎・医院内対応をする施設かどうかという意味合いです。

施設によっては人員不足が定期的におこっている場合もありますので、施設人員をさくことを約束できないという施設もあります。

また、施設が通院対応する場合でも、施設側が通院対応の料金を決めることができるので1時間で大体どのくらい料金がかかるかは見学時に確かめておきましょう。

 

この通院・送迎・病院内対応の利用料金が、最初に見積もった資産運用を狂わすことがあります。

1回20,000円の通院対応費が月に3回。2ヶ月起こった場合、通院対応費だけで120,000円の出費です。

このことをふまえ、医療の提供体制と連携・通院が必要な場合の施設の取り決めを見学時に聞くようにしましょう。

余りにも高いと感じる場合は、将来の資産運用がショートする可能性があるので、加味した上でどの施設にするか考えましょう。

 

 それでは、本日もありがとうございました。次回も老人施設選びシリーズを寄稿していきます。よろしくお願い致します。