老人ホーム選び ~ 老人保健施設⑦ ~

老人保健施設に入所する為の事前知識

~ ローテーション ~

 

前回の寄稿の続きから書き出します。

まだ前回の寄稿を読んでいらっしゃならい方は下記リンクからどうぞ。

 

theiaearth.hatenablog.com

 

自宅(本当の自分の家)で生活することが危険になってきている過渡期の例を挙げます。

 

例えば

認知症が徐々に進行し外出後に家に帰れなくなっり行方不明の危険があるが、何とか今は道を覚えている状態

●火の消し忘れが何度もあり火事の危険があるが出火にはまだ至っていない。

●他にも家族はいるが日中は一人でベッドで寝ていることが多く、温度コントロールができなくなった、夏になると熱中症にかかる可能性がまだ春で誰もそのことに気づいていない。

●骨折をして安静にしていれば治ると言われた。自宅に返されたが、以前のように動くことができなくなった(こういう事は病院の都合で良くおこります、社会的入院でベッドが塞がれるのを防ぐ為です)。

●家族はいるが、生活空間や生活の時間帯が別々でほとんど顔を合わさない。外部からは一緒に住んでいると思われている。微妙な変化に気づきにくい距離感。

●老々介護をしている、介護をしている側の高齢者様の能力低下が起きているが誰も気づいていない。

 

などなど、高齢者様が自宅で生活できるかどうかグレーの状態は想定すればいとまがないほど存在します。

この状況の時に、危険だと気づける人がいることが重要です。この危険だと気づいた時に老人保健施設に入所することができれば、専門スタッフが揃っていて安全に生活する事ができます。

骨折や一時的な持病の悪化などが要因であれば、リハビリや生活改善をしながら状態回復が見込めます。

ただし、自宅(本当の自分の家)に帰ると危険が伴う場合があります。その場合、そのまま老人施設にいて手厚いケアや医療を提供してもらった方が安全で安心なのは明白です。

老人保健施設①の冒頭でも述べたように、老人保健施設は病院と自宅(本当の自分の家)の生活の間にあるというのは、要介護状態にある方の自宅生活が危ぶまれる状況になった時、利用しやすという意味でも中間施設といえるえでしょう。

老人保健施設の職員もそのような状況の方を多く見て経験を積めば、専門性が高い職員が生まれる土壌になります。質の高い施設に入所できれば家族にとっても安心な状況です。

入所期間が長くなり、自宅(本当の自分の家)に帰れるかもしれないとなった時でも、経験を積んだ職員から助言が受けれます。その上、訪問・通所リハビリテーションを併設している老人保健施設も多いので、自宅に帰った後も縁が切れるわけでもありません。

要介護状態になり生活がおぼつかなくなりつつある方にとって非常に良い最初の入所先と言えるでしょう。

専門職の介入により、状況の改善の見込みつくまで安全が確保されるまで老人保健施設に居続けたいところです。

 

もしローテーション(回転)を行っている老人保健施設であれば、自宅に帰られなくても1年に3ヶ月程度サービス付き高齢者向け住宅や有料老人ホームに入居し、残りは老人保健施設で生活することは、入所者様にとっても安全ですし、経済的にも優しくご家族様にとっても安心です。