老人ホーム選び ~ 医療行為⑧-1 介護支援専門員が管理者の場合の安定度 ~

 社会福祉士が基礎資格の管理者は、施設のトラブルシューティング能力が高いケースが多いです。

社会福祉士は、施設で相談員という役職につき、未解決の問題に解決の道筋をつけるのが仕事になる事が多いからです。

施設長や管理者の右腕として相談員をしている時期は、実力と権限が伴わなく激務といってよい仕事内容になりやすいです。

右腕として大成したあと、施設長や管理者になったあとは、たとえ医療者不足で自分自身が医療を行えなくとも、施設状況や人心を操作し解決に導いてしまう可能性が高いです。

調整者としての最大限の力を発揮できる畑で育ってきているといえるでしょう。

次に医療依存を受け入れる基礎資格として信頼性が高いのは、介護支援専門員です。

 

 

4位 介護支援専門員

 

 介護支援専門員に期待する能力は、社会福祉士と同じ調整力特化型の管理者です。

介護支援専門員も経験を積めば、調整力を発揮しないと乗り切れないシーンにぶち当たります。

介護支援専門の純粋な職務内容は、ケアプランの作成・更新・介護保険の維持に関する法的番人ですので、相談員に比べると関係調整の場面は限定的です。

しかし、多くの施設が介護支援専門員をケアプランを更新するだけの業務に終わらせていません。

相談員の分野、すなわち施設の何でも屋さん的な仕事をしている介護支援専門員も沢山います。

何故かというと、小規模な施設になればなるほどケアプランの更新業務だけでは手が余るからです。

費用対効果を考えたとき、小規模な施設事業者はケアプラン以外のなんらかの業務を入れる事を考えます。

例えば、1人で80件の施設ケアプランを回す介護支援専門員と18件のケアプランを回す介護支援専門員では、業務の負荷が違い過ぎます。

小規模な施設事業で18件のケアプランしかもっていいないのであれば、介護現場やその他の調整業務が入ってくることは当然の流れです。

小規模な施設事業の介護支援専門員は、調整業務を受け持つことも多いので、トラブルシューティング能力が比較的発達しやすい環境です。

 

 では、なぜ3位ではなく4位なのでしょうか。

それは、介護支援専門員になるまでにいろいろなルートがあるからです。社会福祉士を取得してから5年以上の福祉経験で介護支援専門員を受験して資格をとるルートの人もいれば、看護師を5年以上の経験で介護支援専門員に資格を取得する人もいます。

そして、介護支援専門員になる一番多いルートは介護福祉士から資格を取得するルートです。

医療依存を存続させる能力として4位の位置づけは、介護福祉士ルートの介護支援専門員が多いためです。

 

 理由の詳細についてはまた明日書いていきます。