老人ホーム選び ~ 医療行為⑧-2 介護支援専門員が管理者の場合の安定度 ~

 介護支援専門員が管理者の基礎資格である場合、医療依存がある入居者様の継続性はどの程度の信頼度があるのかについて寄稿します。

社会福祉士は、施設の相談員として主として調整業務を担う事が多いです。現場と運営サイドの調整役として板挟みにあう事が多いポジションです。

他の職種では味わうことができない苦労が伴う仕事だけに、管理者・施設長となった時のトラブルシューティング能力が高い人が多いです。

また、社会福祉士を取得して相談員→管理者になった時点で、キャリアの最初から将来運営サイドになりたいと志している人が多いのも特徴です。

目標があるから難易度が福祉系の資格の中では高い社会福祉士を取得してから、トラブル案件でも粘り強く解決の為に我慢を重ねる忍耐力が高い傾向があります。

 

 

 介護支援専門員も相談員と同じベクトルの仕事内容になることが多いです。それは、誰の仕事か分からない仕事が降りてきやすいという点で似ている状況になりやすいです。

介護支援専門員と社会福祉士の資格者のキャリアの相違点を見ると、介護支援専門員になる前のキャリアは、介護福祉士が顕著に多いです。

介護福祉士とは介護現場の資格です。介護現場はすべてのケアの基本であり、現場のキャリアなくしてステップアップしても施設運営は困難でしょう。

よりよい施設運営をする上で、現場経験は管理者の経験値に必要不可欠に近いキャリアです。

しかし、現場経験だけあれば施設運営ができるというものではないのが福祉施設です。現場で起きた職員間のトラブル・機械系統のトラブル・勤務調整上のトラブルなど様々なトラブルが施設運営ではおきます。

それら現場外のトラブルシューティングの責任を負うのは、介護福祉士の役割ではない事が多いです。

トラブルが起きた時、介護現場に求められる第1責任は報告する事です。そして、報告後のトラブルシューティングに協力する事です。

つまり、現場だけのキャリアでは、他との調整をはかり解決案を模索するという能力が育ちにくい環境になります。

介護福祉士を取得してから最短5年間で介護支援専門員の資格が取得できますが、介護支援専門員の資格を取得しただけでは現場外のトラブル解決能力が育っていないことがほとんどです。

介護支援専門員を取得した年齢にもよりますが、人の成長曲線に年齢は大きく左右されます。

介護福祉士になるまで3年の現場経験、介護支援専門員になるまでそこから更に5年の現場経験。通算8年の介護現場経験で介護支援専門員を取得したという基礎キャリアの人が圧倒的に多いです。

最短で8年の現場基礎経験だったとしても20代の一番吸収が良い時期を現場のことのみで費やしてしまいます。

福祉の中で20代で介護支援専門員になる人はかなり少ないです。

 

 このあたりの、介護支援専門人なる人の最も多い基礎キャリアルートを次回ご紹介していきます。