老人ホーム選び ~ 医療行為 番外編③ ~

 福祉・介護の業界は驚くほど縁故採用や行政からの天下りでトップになった人材が多いです。地方に行けば行くほど顕著になります。

多くの社会福祉法人の施設長・理事クラスには元行政の方が天下っています。また、土木・建築から福祉へ参入してきた企業には、縁故採用でほとんど経験のない人材が管理者に就任しています。

福祉・老人について何も知らず、苦労もしたことがない人材が運営者に管理者に就任すると、当然上手く運営できない施設がたくさんできます。

福祉施設は24時間生活が回っているのが当たり前です。これが日勤帯の8:30~17:30だけで、土日祝日は休みの業態であれば、運営者の目が従業員の働きぶりを見やすいのですが、24時間365日周り続けている施設では、運営者の目は行き届きにくくなります。

更に、利用者様の生活の質の向上という形のないものを追いかける仕事ですので、解釈の仕様によって正しさが幾通りも生まれます。

時には、利用者様の要望が会社秩序より重んじられる風潮が生まれることもあります。

はっきり言って福祉施設のマネジメント難易度は、一般的な他業種より遥に高い業態です。

そこに素人の運営者が入ってきてもまずまともに運営は出来ないでしょう。人が多ければ多いほど困難になります。

大抵の経験のない管理者・運営者は、施設組織を破壊しながら・入居(入所)者の命を縮めながら・職員を離職に追いやりながら経験を重ねます。

経験のない管理者・運営者がどの程度まで伸びるかは、その人自身の素地や自頭の良さによりますので一概にいう事はできません。ただ、頭の悪い経験のない管理者の元につくと失敗から学ばず、延々と同じ失敗を何年経っても繰り返したりもします。

 

 介護保険制度が施行され、施設増加するも人材補充が全く追い付かず、運営難易度が高い業態にも関わらず無能な未経験管理者・運営者が続発で大混乱の施設が多数あった(現在もある)という現実です。

ここで話しをテーマに戻します。

継続的に医療行為が必要な利用者と有資格者の管理者の信頼性がテーマでした。

不完全さが際立つ素地が構築されてしまった業態で、サービスの継続性を求めて入居(入所)するというのは、それなりに信頼できるかという根拠を持っていた方が良いです。

入居(入所)の時は医療行為を受けれると言っていたにも関わらず、施設内運営がうまくいかず、将来継続できなくなり退居(退所)勧告をされない為に、より信頼性の高いデータを選ぶ必要があります。

それが、その施設の施設形態だったり、管理者・運営者の資格状況(ある程度経験を担保する情報)です。